短刀取り 小手返し [受け:立木 一生 参段(北総合気会松心館)]

受けの突きを強く手で抑えて小手返しを稽古しているのをよく見かけますが、抑えられると受けは自護体になるか、取りの抑えを振り払い二の突き三の突きと繰り出してきます。また、抑えることにより受けに取りの動きが悟られ、更に受けの動き自体も鈍くなります。小手返しを行う場合は、「手さばき」「足さばき」「体さばき」の3つのさばきを一連の動作(連鎖的)で行うことをお勧めします。

今回は、突きと横面打ちに対し3つのさばきで受けを崩して小手返しを行います。
また、極めは受けの腕を上から下へ垂直に押さえて固める方法、受けの腕を曲げて固める方法、座技で固める方法の3種類を行います。

【ポイント】

(1)

短刀取り中段突き 小手返し 裏

「体さばき」は、受けの側面に入り身します。
「手さばき」は、右の突きなら右手で、左の突きなら左手で入り身しながら突きを斬り捨てるようにさばきます。
「足さばき」は、「影踏み」という足を差換えるさばきを行います。

 

(2)

短刀取り横面打ち 小手返し 表(転身)

「体さばき」は、受けの横面打ちの軌道に沿って転身します。
「手さばき」は、両手を添えながら、右の横面なら右手で左なら左で転身しながら薙ぎ斬るようにさばきます。
「足さばき」は、(1)と同じです。

 

(3)

短刀取り横面打ち 小手返し 裏(入り身)

「体さばき」は、受けが横面打ちを行う瞬間に入り身し、受けの前腕部を制します。
この時大切なのは、受けの正中線を外し自分の正中線は受けに向けていることです。
「手さばき」は、受けの短刀側の腕を反対の手で大きく振り上げます。更に入り身してくぐり抜け転換します。
「足さばき」は、(1)と同じです。

 


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